旅行中は早起きだ。良いことだ。
どんを叩き起こす習慣は変わらない。何故だ。
ホテルのバイキングの朝食を済ませて、要潤似のフロントマンの笑顔に見送られ出発。
まずは二条城。
どんが丁度読んでいる司馬遼太郎の本に二条城が出てくるとかで、大喜びしている。
人物のマネキンが不気味なのは日本全国同じなんだろうと思いつつ、外国人の団体旅行者をかき分けかき分け進む。
日本人の団体を案内するガイドさんの説明もこっそり聞いてみる。
例によってどんと私の見学のペースは違うので早くもばらける。これでも夫婦です。イエイ。
大政奉還の部屋。探幽の襖。歴史が動いた場所の持つ空気というのは、独特だ。
本丸も公開中。面白い作りの2階3階。この旅を通して様々な建物を見たのだが…大工さんってスゴイね。
そのまま京都御所に移動。
見学する為には宮内庁に事前の申し込みが必要となる。本当は、同様に事前申し込みが必要だった桂離宮にも行きたかったのだが、既に定員で諦める。
時間帯を選んで申し込み。その時間帯に応募した人々が一つのグループとして見学するのである。
ガイドさんも付けばSPもつく。
SPもつく。SPもつく。SPもつく。皇宮警察とか?宮内庁職員とか?分からないけれどSPもつく。
生まれて初めてSPをつけた状態で見学する。
文化財を守る意味でも不穏な輩の下調べやらなんやらかんやら対策でもあるのだろう。
現在進行形で儀式に使われる場所なのだ。
にしても雅である。何がどう雅なのかと説明をしろと言われると大変困るのだが、雅なのである。
同列に語るのもおかしな話なのだが、人々が職業を選び働いて日々の糧を得て生きる同じ社会に、代々引き継いできた儀式を粛々と行う方々もいらっしゃる。
資本主義の経済活動で回るこの国は、その一方の精神世界の中で、千年以上代々継承する儀式や、様々な土着信仰、仏教、神道でも回っている。
その環境で育ってきた私たちからしてみれば当然のことではあるのだが、ふと立ち止まって考えてみると、とても神秘的でもある。
そしてその精神世界が育んだ文化が現在に残っているのである。
高野から熊野、京都と巡ったこの旅は、そういう文化を見た旅でもある。
建物や庭の広さに驚きつつ、建物の説明に頷きつつ、庭を観賞しつつ。コース終了。
それから蛤御門を見学。蛤御門の変の際に出来たという砲弾の跡に触りつつ、鼻息荒くなる怪しい夫婦(歴史好き)。
バスで出町柳へ移動。
出発前、学生時代を京都で過ごした職場の同僚が言った。
「出町柳に美味しい手打ちパスタのイタリア料理店がありますから、絶対行ってください。絶対!パスタの常識変わりますから!」
帰ってきて「行かなかった」と言ったら、きっと口もきいてもらえなくなるのではという気さえしてくるお勧めぶりを受け止め、ネットで調べた地図を片手に出町柳を歩く。
住宅街の中に、その小さなイタリア料理店はあった。
地元のお客さんに混じってランチを注文する。前菜とパスタとデザート。パスタは数品からチョイス。
私はゴルゴンゾーラにしようかと思ったのだが胃の調子と相談の上、ミートソースタリアテッレ。どんはレンズ豆のスパゲティ。
ついでに生ハムなんかも注文してしまったりして。
それにしても。私は海原雄山でもないし、味王でもないので、どう語って良いのか分からないのだが。
パスタの常識が変わりました。びっくりしました。ゴルゴンゾーラでもきっと大丈夫でした。
大変、美味でした!
以上!
同僚!教えてくれてありがとう!!
レモンチェッロを飲んですきっとして大満足の胃袋を抱えて、再びバスに。
下鴨神社に移動。近いんだから歩けよ!というツッコミは受けません。結構、遠いし広いし。
横から入って、境内に参拝(例によって私のみ)、御手洗団子発祥の地らしい御手洗神社も参拝。
それから糺の森を歩く。
流れる小川、そよ風にざわめく木々と揺れる木漏れ日。
スケジュールがタイトなはずなのに、ゆったりとした時間が流れる。自然は良い。
遠足の園児達とすれ違い、私たちはバスの通る道を探した。
金閣である。金閣寺である。バスに乗って辿り着いた先は金閣寺。ついでにようじやで買い物しちゃったりして。
二条城・下鴨神社に引き続き、本日3つ目の世界遺産。
インパクトは群を抜く。
視界に入ったとたん、「どーーーーーーん!」という効果音がついてもおかしくない。
どんが絶句している。私は意味もなく笑い始める。
太陽の光に輝く金閣寺。
よくもまあ、ほんと、こんなものをと不謹慎に呟く。すごい。すごすぎるぞ金閣寺。
燃やしたくなりはしないがすごすぎるぞ金閣寺。
タイあたりの方からの団体の観光客の一人が、金閣寺をバックにピースをする仲間の女の子の写真を撮るのに、デジカメの画面いっぱいに女の子の顔をアップにしているという、絶対メインが何かを間違っているか、女の子への恋心の前には金閣なんかどうでもいいかのような撮り方をしているが、すごすぎるぞ金閣寺というか鹿苑寺。
ちなみに、鏡湖池に浮かぶ島々や畔の木々の剪定に、庭師さん達が舟を漕ぎつつ作業中。ご苦労様です。
旅行ガイドには「金閣は住居と仏寺の要素を持つ楼閣建築」とある。……住めるんかい!!
きぬかけの道をバスで竜安寺へ。本日世界遺産4つ目。
鏡容池を右手に進む。池の中の弁天島には真田幸村の墓があるらしい。
石庭を眺めつつ、風にあたりつつぼやっとする。
風は夕方の気配を運んでいる。時刻を3時を回っている。
「仁和寺に回れるかな?」返事がないので隣を見ると、どんが惚けていた。
おーい、帰ってこーい。この頃になると、どんが話をした内容を覚えているかとか、的確な返事が返ってくるかとか、もう諦めている。石庭を前に悟りの境地。ずいぶんと狭い悟りである。
ここで特筆するべきことが。
竜安寺のトイレには、和式トイレの使い方が英語で示してある!
80年代に流行ったようなファンシーなイラストだが、何故か画像があらい。数センチで72dpiしかないものをむりやり大きなサイズに拡大したような画像の荒れ具合。
それでも、座る位置の指定などもしてあり、ちょっと笑ってしまう。でも、親切だと思う。
庭を眺め、池を今度は左手に山門を出る。
その竜安寺の向かいの京小物屋さんでお買い物。どんは隣のお店でソフトクリームをほおばっている。
無言のうちにお土産担当に任命されていたらしく、それぞれの両親へのお土産なんかも買い求める。
それで時間をロスした挙げ句、ほんの出来心で、竜安寺から仁和寺まで歩いてしまった結果。
仁和寺にたどり着いたら、拝観時間が終了していた。
本日5つ目の世界遺産は、門だけ。
ちなみに門の前には、金閣で出会った不思議な写真の撮り方をする青年の顔も見えるアジアからの団体観光客。あの女の子に恋をしているのか君は。
さて、本日の行程は終了。どんは満足そうに微笑んでいる。そうだろう、君は満足だろうよ、君は。ついていくだけなんだから。
京都二日目にして、ようやっと土地勘の冴えてきた私も余裕を持ってどんと接することが出来た。がんばった、よくがんばったぞ私。
バスで四条河原町へ。京都在住の友人と落ち合い、祇園で食事…と行っても、外観はそれなりだけど中身は普通の居酒屋さん。
その店のメニューを見ていて。おばんざいの所に「たいたん」と書いてある。
「………たいたんって……TITAN?」
呟く私に友人が突っ込む。
「今、英語で言ったやろ」
土星衛星ではなく、「野菜の炊いたん(炊いたもの)」で「たいたん」。
あーなるほど、なるほど。そりゃそうだそりゃそうだ。
「何が出ててくると思たんよ、それ」
「……………」
すみませんでした。その横で、どんがマジ受けして笑っている。
ちなみに、ここも美味でした。なすを「焼いたん」が肉厚で美味しかった。
店を出て、友人に連れられ、ちょっと夜の祇園を散策。
いかにもお金持ちの中年男性が、舞妓や芸妓を連れて歩いている。
突然の非日常な光景にぎょっとする私とどん。
友達は涼しい顔。
「あの人は、祇園にツテがあるお金持ちの観光客でしょ。京都のお金持ちは、あんなにひけらかすみたいに舞妓さんを連れて歩かないよ」
「へええええええ」
改めて、入っちゃ行けないところに入っちゃったような、そんな気分。
やっぱりここは粋な大人の遊びが出来る人が来る街なのだ。すんませんすんません、すぐ帰ります。なすは美味しかったです。TITANとか言ってすんません。
どんは一人でホテルに帰り、友人と古い喫茶店でコーヒーを飲みつつ話し込む。東郷青児ゆかりの喫茶店ソワレが閉まっていたので(…ゼリーポンチ食べたかった)、別の喫茶店に行ったのだが、洋風で重厚感のある内装や調度品の趣のある店だった(名前失念)。
友人とまたの再会を誓いつつ、別れる。
コンビニでまた休足時間を購入。ホテルに戻ると要潤似のフロントマンはおらず。何故か寂しい。何故だ。
部屋ではどんがごろんごろんしていた。そしてのんびり聞いてきた。
「明日はどこに行くの??」
事前に説明した私が馬鹿でした。前日に説明しなければならないのね。
10年もたてば、きっと私もこんなに忘れっぽくなるのだろうか。これからゆく道なのだろうか。
嫌だ。絶対嫌だ。
いや、大らかなのだ。この男は大らかなのだ。この大らかさに私は救われている。そういうことにしておく。
1.二条城ゴージャス編 細かい細工で煌びやか唐門
2.二条城シンプル編 番士の詰所
3.京都御所。回遊式の庭園。
4.京都御所。蹴鞠はこちらでドウゾ。
5.京都御所。排水溝の蓋も宮内庁仕様
6.京都御所。マンホールの蓋も宮内庁仕様
7.蛤御門
8.蛤御門に残る弾痕。幕末の息づかいとどんの腕。
9.出町柳の猫
10.下鴨神社。この「さざれ石」が君が代に出てきます。
11.下鴨神社。
12.どーーーーん!金閣寺フォーーーーーー!
13.竜安寺石庭 観光客がのんびり黄昏れています。
14.仁和寺。アジアの純真、恋は実るか?
15.夜の祇園。粋な大人の街を行く無粋な夫婦(私とどん)
食べたもの
9食目 朝食 ホテルのバイキング
10食目 昼食 イタリア料理店のランチメニュー。美味すぎて美味すぎて…また行きます。次はディナーにします。
11食目 夕食 祇園の居酒屋。京野菜が美味しかった。
どんを叩き起こす習慣は変わらない。何故だ。
ホテルのバイキングの朝食を済ませて、要潤似のフロントマンの笑顔に見送られ出発。
まずは二条城。
どんが丁度読んでいる司馬遼太郎の本に二条城が出てくるとかで、大喜びしている。
人物のマネキンが不気味なのは日本全国同じなんだろうと思いつつ、外国人の団体旅行者をかき分けかき分け進む。
日本人の団体を案内するガイドさんの説明もこっそり聞いてみる。
例によってどんと私の見学のペースは違うので早くもばらける。これでも夫婦です。イエイ。
大政奉還の部屋。探幽の襖。歴史が動いた場所の持つ空気というのは、独特だ。
本丸も公開中。面白い作りの2階3階。この旅を通して様々な建物を見たのだが…大工さんってスゴイね。
そのまま京都御所に移動。
見学する為には宮内庁に事前の申し込みが必要となる。本当は、同様に事前申し込みが必要だった桂離宮にも行きたかったのだが、既に定員で諦める。
時間帯を選んで申し込み。その時間帯に応募した人々が一つのグループとして見学するのである。
ガイドさんも付けばSPもつく。
SPもつく。SPもつく。SPもつく。皇宮警察とか?宮内庁職員とか?分からないけれどSPもつく。
生まれて初めてSPをつけた状態で見学する。
文化財を守る意味でも不穏な輩の下調べやらなんやらかんやら対策でもあるのだろう。
現在進行形で儀式に使われる場所なのだ。
にしても雅である。何がどう雅なのかと説明をしろと言われると大変困るのだが、雅なのである。
同列に語るのもおかしな話なのだが、人々が職業を選び働いて日々の糧を得て生きる同じ社会に、代々引き継いできた儀式を粛々と行う方々もいらっしゃる。
資本主義の経済活動で回るこの国は、その一方の精神世界の中で、千年以上代々継承する儀式や、様々な土着信仰、仏教、神道でも回っている。
その環境で育ってきた私たちからしてみれば当然のことではあるのだが、ふと立ち止まって考えてみると、とても神秘的でもある。
そしてその精神世界が育んだ文化が現在に残っているのである。
高野から熊野、京都と巡ったこの旅は、そういう文化を見た旅でもある。
建物や庭の広さに驚きつつ、建物の説明に頷きつつ、庭を観賞しつつ。コース終了。
それから蛤御門を見学。蛤御門の変の際に出来たという砲弾の跡に触りつつ、鼻息荒くなる怪しい夫婦(歴史好き)。
バスで出町柳へ移動。
出発前、学生時代を京都で過ごした職場の同僚が言った。
「出町柳に美味しい手打ちパスタのイタリア料理店がありますから、絶対行ってください。絶対!パスタの常識変わりますから!」
帰ってきて「行かなかった」と言ったら、きっと口もきいてもらえなくなるのではという気さえしてくるお勧めぶりを受け止め、ネットで調べた地図を片手に出町柳を歩く。
住宅街の中に、その小さなイタリア料理店はあった。
地元のお客さんに混じってランチを注文する。前菜とパスタとデザート。パスタは数品からチョイス。
私はゴルゴンゾーラにしようかと思ったのだが胃の調子と相談の上、ミートソースタリアテッレ。どんはレンズ豆のスパゲティ。
ついでに生ハムなんかも注文してしまったりして。
それにしても。私は海原雄山でもないし、味王でもないので、どう語って良いのか分からないのだが。
パスタの常識が変わりました。びっくりしました。ゴルゴンゾーラでもきっと大丈夫でした。
大変、美味でした!
以上!
同僚!教えてくれてありがとう!!
レモンチェッロを飲んですきっとして大満足の胃袋を抱えて、再びバスに。
下鴨神社に移動。近いんだから歩けよ!というツッコミは受けません。結構、遠いし広いし。
横から入って、境内に参拝(例によって私のみ)、御手洗団子発祥の地らしい御手洗神社も参拝。
それから糺の森を歩く。
流れる小川、そよ風にざわめく木々と揺れる木漏れ日。
スケジュールがタイトなはずなのに、ゆったりとした時間が流れる。自然は良い。
遠足の園児達とすれ違い、私たちはバスの通る道を探した。
金閣である。金閣寺である。バスに乗って辿り着いた先は金閣寺。ついでにようじやで買い物しちゃったりして。
二条城・下鴨神社に引き続き、本日3つ目の世界遺産。
インパクトは群を抜く。
視界に入ったとたん、「どーーーーーーん!」という効果音がついてもおかしくない。
どんが絶句している。私は意味もなく笑い始める。
太陽の光に輝く金閣寺。
よくもまあ、ほんと、こんなものをと不謹慎に呟く。すごい。すごすぎるぞ金閣寺。
燃やしたくなりはしないがすごすぎるぞ金閣寺。
タイあたりの方からの団体の観光客の一人が、金閣寺をバックにピースをする仲間の女の子の写真を撮るのに、デジカメの画面いっぱいに女の子の顔をアップにしているという、絶対メインが何かを間違っているか、女の子への恋心の前には金閣なんかどうでもいいかのような撮り方をしているが、すごすぎるぞ金閣寺というか鹿苑寺。
ちなみに、鏡湖池に浮かぶ島々や畔の木々の剪定に、庭師さん達が舟を漕ぎつつ作業中。ご苦労様です。
旅行ガイドには「金閣は住居と仏寺の要素を持つ楼閣建築」とある。……住めるんかい!!
きぬかけの道をバスで竜安寺へ。本日世界遺産4つ目。
鏡容池を右手に進む。池の中の弁天島には真田幸村の墓があるらしい。
石庭を眺めつつ、風にあたりつつぼやっとする。
風は夕方の気配を運んでいる。時刻を3時を回っている。
「仁和寺に回れるかな?」返事がないので隣を見ると、どんが惚けていた。
おーい、帰ってこーい。この頃になると、どんが話をした内容を覚えているかとか、的確な返事が返ってくるかとか、もう諦めている。石庭を前に悟りの境地。ずいぶんと狭い悟りである。
ここで特筆するべきことが。
竜安寺のトイレには、和式トイレの使い方が英語で示してある!
80年代に流行ったようなファンシーなイラストだが、何故か画像があらい。数センチで72dpiしかないものをむりやり大きなサイズに拡大したような画像の荒れ具合。
それでも、座る位置の指定などもしてあり、ちょっと笑ってしまう。でも、親切だと思う。
庭を眺め、池を今度は左手に山門を出る。
その竜安寺の向かいの京小物屋さんでお買い物。どんは隣のお店でソフトクリームをほおばっている。
無言のうちにお土産担当に任命されていたらしく、それぞれの両親へのお土産なんかも買い求める。
それで時間をロスした挙げ句、ほんの出来心で、竜安寺から仁和寺まで歩いてしまった結果。
仁和寺にたどり着いたら、拝観時間が終了していた。
本日5つ目の世界遺産は、門だけ。
ちなみに門の前には、金閣で出会った不思議な写真の撮り方をする青年の顔も見えるアジアからの団体観光客。あの女の子に恋をしているのか君は。
さて、本日の行程は終了。どんは満足そうに微笑んでいる。そうだろう、君は満足だろうよ、君は。ついていくだけなんだから。
京都二日目にして、ようやっと土地勘の冴えてきた私も余裕を持ってどんと接することが出来た。がんばった、よくがんばったぞ私。
バスで四条河原町へ。京都在住の友人と落ち合い、祇園で食事…と行っても、外観はそれなりだけど中身は普通の居酒屋さん。
その店のメニューを見ていて。おばんざいの所に「たいたん」と書いてある。
「………たいたんって……TITAN?」
呟く私に友人が突っ込む。
「今、英語で言ったやろ」
土星衛星ではなく、「野菜の炊いたん(炊いたもの)」で「たいたん」。
あーなるほど、なるほど。そりゃそうだそりゃそうだ。
「何が出ててくると思たんよ、それ」
「……………」
すみませんでした。その横で、どんがマジ受けして笑っている。
ちなみに、ここも美味でした。なすを「焼いたん」が肉厚で美味しかった。
店を出て、友人に連れられ、ちょっと夜の祇園を散策。
いかにもお金持ちの中年男性が、舞妓や芸妓を連れて歩いている。
突然の非日常な光景にぎょっとする私とどん。
友達は涼しい顔。
「あの人は、祇園にツテがあるお金持ちの観光客でしょ。京都のお金持ちは、あんなにひけらかすみたいに舞妓さんを連れて歩かないよ」
「へええええええ」
改めて、入っちゃ行けないところに入っちゃったような、そんな気分。
やっぱりここは粋な大人の遊びが出来る人が来る街なのだ。すんませんすんません、すぐ帰ります。なすは美味しかったです。TITANとか言ってすんません。
どんは一人でホテルに帰り、友人と古い喫茶店でコーヒーを飲みつつ話し込む。東郷青児ゆかりの喫茶店ソワレが閉まっていたので(…ゼリーポンチ食べたかった)、別の喫茶店に行ったのだが、洋風で重厚感のある内装や調度品の趣のある店だった(名前失念)。
友人とまたの再会を誓いつつ、別れる。
コンビニでまた休足時間を購入。ホテルに戻ると要潤似のフロントマンはおらず。何故か寂しい。何故だ。
部屋ではどんがごろんごろんしていた。そしてのんびり聞いてきた。
「明日はどこに行くの??」
事前に説明した私が馬鹿でした。前日に説明しなければならないのね。
10年もたてば、きっと私もこんなに忘れっぽくなるのだろうか。これからゆく道なのだろうか。
嫌だ。絶対嫌だ。
いや、大らかなのだ。この男は大らかなのだ。この大らかさに私は救われている。そういうことにしておく。
1.二条城ゴージャス編 細かい細工で煌びやか唐門
2.二条城シンプル編 番士の詰所
3.京都御所。回遊式の庭園。
4.京都御所。蹴鞠はこちらでドウゾ。
5.京都御所。排水溝の蓋も宮内庁仕様
6.京都御所。マンホールの蓋も宮内庁仕様
7.蛤御門
8.蛤御門に残る弾痕。幕末の息づかいとどんの腕。
9.出町柳の猫
10.下鴨神社。この「さざれ石」が君が代に出てきます。
11.下鴨神社。
12.どーーーーん!金閣寺フォーーーーーー!
13.竜安寺石庭 観光客がのんびり黄昏れています。
14.仁和寺。アジアの純真、恋は実るか?
15.夜の祇園。粋な大人の街を行く無粋な夫婦(私とどん)
食べたもの
9食目 朝食 ホテルのバイキング
10食目 昼食 イタリア料理店のランチメニュー。美味すぎて美味すぎて…また行きます。次はディナーにします。
11食目 夕食 祇園の居酒屋。京野菜が美味しかった。