妻はアンチ、夫はバリバリ。archive

創価学会員の夫と結婚した創価学会アンチの妻の記録。
創価学会なぞ笑い飛ばす気持ちで。すったもんだの後、
夫は緩やかに非活へ。現在は穏やかな日々。夫公認。更新及びコメント受付終了。アーカイブ化。
※学会員との結婚や交際を推奨するものでも、安心材料となるものでもありません。
※しっかり話し合い、答えを見つけるための参考になさっていただければと思います。

2005年08月

苦手なこと

「On your Mark」を10年ぶりに観た。
金曜ロードショーで「猫の恩返し」とともに「ジブリ短編集」として放送されたものだ。
ジブリがCHAGE&ASUKAの曲にアニメーションを制作、「ジブリ実験劇場」と銘打たれ「耳をすませば」と同時上映だった。
原作を漫画で読んでいただけに「耳をすませば」の出来にどうしてもどうしても納得がいかず、よけいに「On your Mark」の良さが際立っていたように感じていた。
同様に、当時私の周りでは1時間以上あった「耳をすませば」よりたった5分の「On your Mark」の方が評判が良く、10年たった今、私の周りの人間のラインナップは変わっているのにやっぱり「On your Mark」が良いと皆が言う。
ストーリーは単純明快にもかかわらず、感動したのは、設定や世界観がしっかりと描かれいることと、やはり音楽の持つ力だろうか。
純粋に良い曲なんだよね、「On your Mark」。アレンジも良いんだよね。
どんと2人で観て、2人で「いいねえ」なんてしんみりしていた後、どんがASUKAの声真似をして歌い始めたのは萎えたけれど。

今日は、そんなどんの「学会で苦手なこと」の話。
例え好きで所属していても、嫌なことや苦手なことがある(仕方なく所属しているなら尚更だが)。
どんは「学会歌の指揮」が苦手らしい。
指揮といっても、指揮棒を持ち、時に優雅に時に激しく…というような指揮では決してない。
応援団よろしく三色の扇子を振り回し、時に「ソーレ!」などの合いの手を入れながら指揮をするんだそうで。
どんの実演を見たとき、唖然とした。
「何ソレ、一世風靡セピア?」
「学会歌の指揮」
「…………………………無理」
「華ちゃんの言葉を借りれば、美意識が合わないって言う感じ。ま、こればっかりは仕方がないよね、俺の個人的な主観だし」
どんが学会に入会したのは、80年代の事。
日記にもあったように、若く真面目な(ちょっと妄信のにほひもする)学会員であると同時に、音楽好きのとんがった(80年代音楽雑誌風表現)青年でもあった。テクノに痺れ、パンクに燃え、サブカル全盛の時代を走り抜けた男である。
そんな時代の中で培われた彼の美意識はどうしても学会歌の指揮を拒否し続けたという。
「でも、会合でずっとやってきたんでしょ」
「だって、やらないわけにはいかないし」
「ダメじゃん。トンガリが足りないんじゃないの?」
「………」
当時の学会仲間で、バリ活動家の2世の友人がいたそうなのだが、周囲が退くぐらいの活動家ぶりを発揮するのに、その人もやっぱり学会歌の指揮だけは拒否していたという。
それから20年近く、今でもどんは「学会歌指揮苦手?」と言う。
でも、何がスゴイって20年近くたっても学会歌の指揮の形が変わっていないということである。
トンガリだかファジーだかバブルだかくうねるあそぶだか(順不同)時代は変わっていくのに、スタイルは全く変わっていない(どん談)学会歌指揮スタイル。
「進化の止まった組織なんですね」
「ほっといてくれ」
どんと同じ、または下の世代は、「実は学会歌の指揮、やりたくねーよ、ダサイよ…」
なんて本音を隠している人は多いかもしれない。
それでもそのスタイルが残っている理由はなんだろうか。
どんは「年配の学会員が喜ぶから」なんてことを言っていた。
あのスタイルが残る理由なんて、かつてあのスタイルで学会員を団結させて来たから、これからも団結させられるだろう、なんていう時代感覚のズレた上層部の意向だったりして。
人の価値観は変わるのに、学会の中は時間が止まっているようにも感じるが。
聖教新聞も、あの古くさい文体も、そうかもしれない。
若年層学会員の活動離れがあるということだが、離れる理由はハードな活動よりも生活を優先するとか、2世3世が親の敷いたレールを通らないとか、そういった事以外にも、古くさくてダサイからついていけないという単純明快な理由があるのではないかと、思ってしまった。
しかし、視点を変えて考えてみると、むしろ、学会全体(特に男子部)から漂う、その独特な雰囲気は一種の伝統ではないか。
疑問を挟むとか、現代風にアレンジするとか、そういう以前の問題で「そういうものなのだ」という気持ちで継承していく伝統に違いない。
で、やっているうちにハマってしまうとか?
で、そういうのも思考停止と(以下略)

そんなわけで、本気で楽しいのか、思考停止か、はたまたダサさを我慢しているのか、ダサさが快感に感じられる域まで極めてしまったのか、仕方なくやっているのか、理由は様々なれど、結局、独特な伝統を受け継いだ人々が集まる男子部会合。
それに若さ故の情熱とか勢いとかが加わり、独特な空気が生まれるらしい。
そしてどんがまたぼやく。
「オジサンの俺にはついていけない…」
またか!学会歌に引き続き、またなのか!
そういうわけで、どんの「学会で苦手なこと その2」。最近の男子部の空気。
「例えばどんな感じ?」
と聞くと、うーーーーーん、と考えて、どんが出した答えは。
「ゲストやアナウンサーに強く同意を求める世界陸上でのO田U二が集団でいる感じかな」
「……………熱いな(ウザイな)」
「オジサンには、その若さが気恥ずかしいんだよ。若い頃の自分を見ているようだし」
と、選挙のおかげで壮年部行きがまた延びたどんが呟く。
結局のところ、どんの価値観と学会の独特な雰囲気が合わないだけじゃないかと思うのだが。
どんよ、それを認めろ。
「辞めちゃえよ」
「嫌だ」
「♪辞めちゃえ辞めちゃえ♪」
「ソーレ」
「♪辞めちゃえ辞めちゃえ♪」
「あヨイショ」
とかなんとか言って、会合に欠席するでもなく、そんな世界陸上のO田U二状態と同化してるくせに。
若かった君の熱いパッションを思い出して反旗を翻してみないかい?
お前さんの美意識は、まだとんがってるのさ。
目を反らして世界陸上のO田U二状態集団に同化してちゃダメだ。
「次から、学会歌指揮をやるときは、ヒップホップとかR&Bな感じに勝手にアレンジして踊りながらMCを…」
「……………それを俺にやれと?」

解散狂想曲04?選挙にまつわるエトセトラ?

※ドリコムのサーバーが絶不調のようですのでコメントや閲覧の際に不具合が出た場合は、時間をおいて再度チャレンジしてみてください。

女性候補を立てたからと言って女性票が掴めるなんて、そこまで女性をべろんべろんに舐めたことを考えているわけじゃあないよなあ。
あ、純ちゃんの唾が。
女性に好感を与える女性と、男性に好感を与える女性は必ずしも一致しない(もちろん同じ女性の中でも立場が違えば一致しないだろうけれど)。
加えて、男性に好感を与える女性と、自民党のお爺様方に好感を与える女性もきっと一致しない。
なんてことを落下傘郵政民営刺客の皆さまを見ながら思った。
女性だろうが男性だろうが、政治家としての質が必要なのであって。女性候補だから必ずしも女性の代弁者だというわけではなく。
なんでこの人をチョイスしちゃうかねえ、と思ってしまう候補者もいたりして。
記者会見で「女はぁ難しい言葉でぇ政治を語られてもぉわからない」って言う候補者ってどうなんだろう。
だからってこの方に分かりやすく解説されたいとも思わないし、そもそも「女は政治がわからない」って十把一絡げにまとめられてもなあ。政治がわからないのは性別年齢以前の問題だろう。
最近、この方が過去に書いた「私が立候補するにはまだ10年早い」という内容の4年前の日記(現在削除済み…)がネットで流れている様子。
お忙しい方だそうなので、この方にとっては4年が10年なのだろう。エヘヘ。10年勉強が必要と言われていたようだがその結果が「女は政治がわからない」ってことはあるまいに。
他の候補者をもカチンとさせてそうな方だが、党のお爺様方にはいろんな意味で受けは宜しいかもしれない。
逆に記者会見の印象だけで言うならお爺様方にも容赦なくズバズバ切り込んでいくだろうなと思ったのは経済畑の方。お爺様方、郵政だけに特化しすぎて自分たちのクビを締める人を選んだんじゃないか?
確かに一見、好戦的には見えないけれど、どうだろうか。男社会であそこまで出世するのって、強さもしたたかさも必要だったろうと、そして生きにくさも感じていらっしゃっただろうと思うから、そういう方の目線は政治に必要だと思う。あの候補者、お爺様の望むとおりには御輿には乗ってくれないのでは。
郵政民営化の是非はともかくとして、反対派女性候補者と落下傘候補者とどっちが当選してもお爺様方をズバズバ切り込んで欲しい。ああ何もそこに落下傘落とさなくてもいいじゃないか。
郵政のことを除くなら2人とも当選してほしいぞって私は岐阜の人間じゃないんだけど。
ところで郵政の件が反対だからって、他の件でも力を発揮する議員さんを落とすためにこんな方法ってどうなんだろう。惜しくないか?郵政だけで人材切り捨てはもったいなくないか?自民党。
いや、明らかに「お爺様、そろそろ引退しては?」という反対派候補もいるけれど。
イヒヒヒヒ。
そういえば、はまよっちゃん、今回はヤマタクの応援なんかしないとおっしゃったとかで。
…辛かったのね、前回の補選。そりゃそうよね、嫌よね、普通。
しかも自民党と選挙協力してる場合でもないものね。
そういうネットを使った壮大な独り言はさておき。

淡々と自分のペースで創価班活動と選挙活動を続けるどん。
ブログ的にはつまらないわよネタがないじゃないのよと思うけれども、張り切られて友達無くされるよりもマシ。
その辺の空気を読める男ではある(はず)。
いつも電話する友達に「毎度毎度なんだけどさぁ」と電話をした模様。
相手も「選挙前の風物詩」だと割り切ってくれる相手だそうで。
ああ、そう。
「選挙準備が間に合わない、そんな時こそ公明党の真価が問われる」と腕組みをしながら偉そうに言う。
ああ、そうですか。(棒読み)
かと思えば「パンフレットをポスティングするから」と言ってお仲間と出かけていったり。
イカンザキが最近、「いつか単独政権を」と言ったそうで。もしもそうなったら、海外に移住しよう。そうしよう。どんは置いていこう。いや、やっぱさらっていこう。
特定宗教団体組織票政権。…嫌。すっげー嫌。
そうしないためにも選挙に行こう。
それから、今日明日が公示前の追い込みだそうなんで、気をつけよう。

ついぞこないだ、会社では2世ちゃんが、仲良くなった同僚の子を「近いうちにどう?」と遊びに誘っていたが、9月の第3週頭まで予定ぎっしりで忙しいのと断られていた。
ああ、残念でしたね。(棒読み)
遊ぶだけなら9月3週目以降でもいいじゃないかお嬢さん。
なぜ、断られても9月3週目以降で遊びの計画を立てないのかなあ?連休もあるしさあ。9月3週目以前に2人にならないといけない理由でもあるのかなあ?
遊びはだめだけど昼ご飯に誘えば?って同僚は弁当持参だったね、さらに残念でしたね。
せっかく仲良くなった友達は友達のまま、大事にしておいたほうがいいぞ。
今回は私には声がかからない。
前回の選挙でハッキリ「公明党には入れない」と断ったからだろう。前回の時は「お昼ご飯食べにいきましょう」って誘われたんだっけ。
寂しいような嬉しいような。「親に言われたからという理由だけお願いされてで公明に一票を投じられると思う?」と言ってみたかったのに。
ああ残念無念。(棒読み)

公示前の私の周りは、こんな感じ。
候補者ポスターのためのボードが準備され、番号を中央に配したスペースが、ポスターが貼られるのを待っている。
ポスターやパンフレット制作の依頼を受けた制作会社はきっと今頃大急ぎで制作中だろう。そろそろ印刷に入っているところか?いや、もう納品してる頃だろう。
そういえば、前回の参院選だかで我が社が候補者ポスターを作っていた。先輩デザイナーのナイスセンスでナイスポスターが出来上がっていたけれど、その候補者は落選してしまっていた。
今回、選挙系の仕事が来なかったのは、縁起が悪い制作会社としてリストアップされちゃったからか?
……ならばせっかくなので、公明候補者のポスター、我が社でお作りしましょうか?イヒヒヒヒ。

君は今、何かに打ち込んでいるか?

今日は創価のことなんか書かない。
書かないぞ!うわっはっはっはっは!仕事だぞ仕事!テンションが変だぞ変!(すいません、コメント欄レスも返せそうにありません)
仕事が忙しく時間が取れないということもあるが、年中、創価のことを考えるつもりなどカケラもないのである。
寂しい思うけど、我慢してね名誉会長。あ、そうでもないですよね、そうですよね、どうでもいいですか、そうですか。
で、今は会社にいるのである。11時過ぎちゃったうわっはっはっはっは!
こんなの書いていないで早く帰れと?いやいや、お客様から返事が来るまで帰れない。うわっはっはっは!
同業のどんとは仕事の苦労は共通。電話一本「ごめんよ」で全て分かってくれて励ましてくれて、一人で適当に食事を調達してきて食べてくれる。相変わらず料理が出来ないので、私の分を作ってくれるわけではないが、買っておいてくれたり。ああ、いい男だ。

過去ログカレンダーを振り返ってみると、仕事が暇だった時と忙しかった時と、ものすごく分かりやすいと我ながら感心。
ああ、仕事も楽しい(忙しいけど)、ブログ書きも楽し(苦しいけど)、どんも楽し(学会員だけど)、一日が24時間で足りない。

で、今日はガス抜き息抜きもこめて。別の話題を。
面白いサッカー小説がある。
ある日突然、2ちゃんねるにスレッドが立ち、連載が始まった。
ある高校生が、アメリカからの帰国子女でハーフのサッカーの天才少女と出会うことで自身の才能を開花させ、成長し世界へ歩んでいく物語である(ああ、私ってば陳腐な表現)。
物語の視点が切り替わることで読み手を引きつけることに加え、魅力ある人物描写やスピード感溢れるサッカーシーン、そして少女との微妙な距離と恋心。全てが魅力的な要素だ。
国内外サッカー事情や裏側、登場する実在の選手の描写(選手以外は実在人物をモデルにして苗字を一ひねり。)など、一般人の知り得ないことに詳しく、とても想像とは思えないことから(いや、私は素人なんで分からないんだけど)、作者は元選手やスポーツライターなのではと予想してみたりするが、それは無粋なことなのかもしれない。
面白く、切なく、そして感動する。何度も泣きそうになり、何度も鳥肌がたった。
合間合間に読み手のレスが入るが、皆一様に言うのだ。
「今の代表に、この主人公が欲しい」「あの試合で彼がいたら」
サッカーが興味がなくても、青春小説として読める。
意地悪な言い方をすればセオリー通りとも言える展開の部分もあるが、逆にそれが胸を熱くさせる。
苦難を乗り越え、サッカーに無心に打ち込む、強い意志が眩しく、羨ましい。

まとめサイト
「今日俺が一人で近所の公園でリフティングをしてたら」
http://web1.nazca.co.jp/hp/monica1/
(完結済み。こっちはレスで応援だったり批判だったりのチャチャが入るので少々集中しにくい。でも作者さん曰く「レスは観客の声」という考え方もアリ)
http://monica.jog.buttobi.net/index.html
(見やすいけど更新途中。BBSもこちらにあります)

おお、そういえば私は仕事に打ち込んでいるではないか。うわっはっはっはっは!あ?あ…。

哀愁電車

カージナルスの田口選手が、ここに来て絶好調で嬉しい限り。
メディアにも頻繁に取り上げられるようになり、田口日記ファンとしてもとっても誇らしいぞ。
田口選手の日記の最大の魅力は、彼の目を通して見たメジャーリーグとその裏側・地元の様子や個性豊かなチームメイト・人間味溢れる監督の様子が、そして田口選手自身のことやご家族のことが、田口選手ならではのユーモアと優れた文章力・表現力で持って生き生きと描かれているところだと思っている。
いいぞいいぞオススメだぞ。野球も日記も頑張れソウ・タグチ!

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解散前の話だが。
電車に乗っていると、ある駅で、若い女性2人組が乗ってきた。
私の隣に並んで腰を下ろした彼女たちは、疲れたような顔で話し始める。
その会話の端々に聞こえる、耳慣れた特殊な単語の数々。役職名。
お嬢さん達、まさか。
創価?学会?♪
ふと駅名を見れば、会館最寄りの駅。
ほら、見てご覧。
流れ始めた車窓、日暮れの街に佇むビルや民家の隙間からちらりと見えたあの建物は会館のやうだよ。
そしてこのお嬢さん方は、女子部なんだね。

オイオイ、私が引き寄せたのか?私はそういう運命の下なのか?と思いつつ、FM番組の某ウエイティングバーよろしく、聞き耳を立ててみましょうか…、をしなくても、至近距離なので耳に入る学会トーク。
いいのか?お嬢さん方。壁に耳あり障子に羽蟻(出典:究極超人あーる)電車の中にアンチあり。お嬢さん方、隣の女は学会員の夫を持つ学会嫌いの女だぞ?伏兵だぞ伏兵。敵だぞ敵。魔だぞ魔。
学会本音トークかますのは危険だぞ。
そんなことは露知らず、女子部のお嬢さん方はため息まじりに、ついさっきの会合だかイベントだかなんだかの感想を漏らしている。
感想というよりは、ぼやきに近いだろうか。
女の子の一人が、両手の指を折りながら、この夏の学会系のイベントや会合の予定を「あれもこれも」と数え始めた。
私が(おいおい、いくつあるんだよ、あたしゃ既に君が右手の親指を折りながら言った最初の予定、覚えてないよ)と心の中でツッコミを入れ始めたころ、大きなため息まじりに一言。
「ダメ、ついていけない」
もちろん私もついていけていない。右手人差し指の予定も覚えていない。
もう一人の女の子も同調するようにため息をつく。
「さっきはああ言われたけどさ、聖教のお願い、してる?」
「無理。ただでさえ友達少ないのに、無くすじゃん」
「だよね」
こんな出来すぎた話があるのかよ、とアンチな自分でも思った。
学会アンチ妻の横に座った女子部が、学会の不満を漏らしていくなんて。
そんな状況になっているとは露知らず、彼女たちは不満と本音を漏らしていく。
そのうち、話は逸れ、学会とは関係のない話に流れていった。

辞めればいいじゃん、と思ってしまったのは、私が外部で学会嫌いな人間だからだ。
どんにだったら彼女たちの気持ちは分かるのだろう。
自分の身に無理矢理置き換えて考えてみると、今の会社の不満を漏らすことがあっても簡単に辞めるわけにはいかないようなものだろうか。
ましてや彼女たちが二世だったら(その確率は高いだろうが)、学会活動が習慣化されていて、そこから逃れるのは家族との関係もあってすぐには難しいことだし労力もいる。
親が子どもには子どもの人生があることをすんなり認められるタイプであれば、さほど難儀はしないのだろうが。
「ついていけない」と一通りの不満を漏らした後、「でも頑張らなきゃ!」「実証が?」「この信心は?」と前向きなことを何一つ言わないまま、話は横へ逸れていったけれど、それでもきっと彼女たちはこの夏の予定を律儀にこなしていくのだろう。
その時、そんな気がした。
もしかしたら「疲れた」という目先の不満だけで、根本的な疑問があるわけではないのかもしれない。
あっても、口に出さないだけかもしれない。
それは私の憶測でしかないが、彼女たちが「疲れている」のは事実だ。
学会は、自発的に活動する人だけではなく、しがらみと習慣で活動する人にも支えられている。
学会が無くなれば、一気に解決する。が、精神的支柱(支柱であるならまだしも依存相手なら尚更)を失った人々の喪失感は計り知れないものであるだろうと推測すると、そんなに簡単には行きはしない。
続くも災難、無くなるも災難、なんとも業の深い組織だが、どうせ災難なら無くなってしまへゲフンゲフン。

衆議院解散になった時、私は彼女たちのことを思いだした。
この夏の予定は、解散に伴い若干変更が出たり中止になったりしただろうが、代わりに選挙運動が入ってきているはずだ。
外見はちっとも女子部らしくない、イマドキのオンナノコな女子部な彼女たちは、選挙運動をするのだろうか。
それとも、「マジでついていけない」と零しながら選挙運動に励むだろうか。
「マジでついていけない」と、腹をくくって選挙運動を辞めてしまうだろうか。
振り返って思い出せば、私が彼女たちくらいの年齢の時に過ごした夏は、学生だったこともあるが、馬鹿みたいに楽しかった。俗に言う青春の1ページとはこういうことなのだろうと今は思う。
「ついていけない」という気持ちを大事にして、せっかくの20歳だか21歳だか22歳だか23歳だかの夏を満喫して欲しいけれど。
青春の1ページを、組織に言われた活動をして不満を持って疲れた顔で描くのは、つまらなくないか?
二度と会うこともない彼女たちの疲れた顔を思い出して、そう思った。
……ああ、これが老婆心、そして余計なお世話というやつなのね。

解散狂想曲03?どんの盆休み?

非常に拍子抜けすると思う。
どんは何もしなかった。
私と共に盆休みを満喫したのである。

渋滞回避できなかったことを私に怒られながら一路帰省先へ(※私が回避のために早く出発するか、高速使うかという案を提示したにも関わらず、どんがそれをぶっちぎったために渋滞に捕まった)、昼食、私の実家に辿り着き、ビールを飲み、バーベキューをし、ビールを飲み、「大きくなったらクジラになるよ」と宣言する甥3歳とお風呂に入り、ドラえもんの歌を歌い、花火をし、ぐっすり眠り、朝から甥3歳と遊び、私の両親とドライブをし、昼食、私の実家からどんの実家へ行き、ビールを飲み、寿司を食べ、盆踊りと花火を満喫し、ビールを飲み、NHKの討論番組で櫻井よしこさんを応援し、ビールを飲み、ぐっすり眠り、朝起きて洗車をし、ビールを飲み、押入の中から昔の映画のパンフレットや昔の日記や文集や昔のオモチャを漁り、昼食、ゆっくりしてから帰途につき、帰宅してから風呂に入り、ビールを飲み、その2泊3日の間、誰にも選挙の依頼をしなかった。
普段は発泡酒しか飲めないので、ひたすらビールを貪っていたが、飲み過ぎだ。絶対飲み過ぎだ。
さておき、私の実家はおろか、自分の実家でも選挙のせの字も出なかった。私がいない間にということもない(ほとんど一緒にいたので)。ましてや昔の同級生に連絡することもなく、会うこともなく。
郵政民営化のニュースを見ながら、何やらブツブツ言っており、何やら思うところもある様子ではあったが、全く選挙色のない盆休み。
辞めたのか?選挙活動、ついに放棄か?
ただ、全く何もしなかったわけではなく、自分がいない間の着任の段取りの確認や報告を携帯電話やメールで頻繁にやりとりするという創価班活動はしていた。
結果、このお盆の間に入手した学会系ネタは二つ。
アンチな姑(姑自身は浄土真宗)が近所の人に頼まれ仕方なく取っている聖教新聞を、読まずにペットのトイレに利用しているということが分かったということと、学会員になったばかりの時の19歳のどんの日記が発見されたということである。
お姑様は、のんびり天然風味のご婦人なのに、「ご近所さんにはお世話になっているからねえ」と方言混じりで笑顔で言うも、聖教新聞をペットのトイレにするという容赦ない行動が恐ろしい。見習おう。うん。
そしてどんに読ませてもらった青年どんの日記は、青すぎるくらいに青く、些細なことさえも功徳のおかげと書いたり、選挙活動にのめり込んだり、お決まりの学会的言い回しが登場したり、母親を折伏しようとして玉砕したり(にしても最強は我がお姑様である)、妄信っぽい一面が垣間見える。よくぞ妄信にならずに大人になってくれたと、目頭が熱くなるとともに、どんにもこんな時代がと遠い目をしてしまった。
その後社会の荒波に揉まれ、仕事をし、生活を構築して行く中で自分にあった信仰や活動のリズムを作り現在の形にとりあえず落ち着いたのだろう。

話は戻って選挙活動。
「選挙活動、しないね」
と聞いてみたらば。
「盆休み中だし」
盆休みこそって言われたんじゃないのかと言いかけて、ふと思い出す、どんの信条。「普段が忙しく休日返上で働く分、休む時は休む」
…………あ、そ。(そのままずっと休んでればいいじゃん)
民営化のニュースを見ながらブツブツ言っていたのは、電話依頼の際に説明できるようになっていけないと自分なりの意見を考えていたらしい。
理由なく「とにかく公明党」とお願いするよりはマシといえばマシだろうが。

本日のどん。
非常識を嫌うどんのことだから、名簿を見て疎遠な人にかけるようなことはしないだろうが、とりあえず。
「選挙活動、始めました」らしい。詳しくはノーコメントだそうで。何がノーコメントじゃ何が。

いつまでそんなことすんのかいなと思いながら、私は今日も明日もそんなどんを生ぬるく観察するのである。
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