「On your Mark」を10年ぶりに観た。
金曜ロードショーで「猫の恩返し」とともに「ジブリ短編集」として放送されたものだ。
ジブリがCHAGE&ASUKAの曲にアニメーションを制作、「ジブリ実験劇場」と銘打たれ「耳をすませば」と同時上映だった。
原作を漫画で読んでいただけに「耳をすませば」の出来にどうしてもどうしても納得がいかず、よけいに「On your Mark」の良さが際立っていたように感じていた。
同様に、当時私の周りでは1時間以上あった「耳をすませば」よりたった5分の「On your Mark」の方が評判が良く、10年たった今、私の周りの人間のラインナップは変わっているのにやっぱり「On your Mark」が良いと皆が言う。
ストーリーは単純明快にもかかわらず、感動したのは、設定や世界観がしっかりと描かれいることと、やはり音楽の持つ力だろうか。
純粋に良い曲なんだよね、「On your Mark」。アレンジも良いんだよね。
どんと2人で観て、2人で「いいねえ」なんてしんみりしていた後、どんがASUKAの声真似をして歌い始めたのは萎えたけれど。
今日は、そんなどんの「学会で苦手なこと」の話。
例え好きで所属していても、嫌なことや苦手なことがある(仕方なく所属しているなら尚更だが)。
どんは「学会歌の指揮」が苦手らしい。
指揮といっても、指揮棒を持ち、時に優雅に時に激しく…というような指揮では決してない。
応援団よろしく三色の扇子を振り回し、時に「ソーレ!」などの合いの手を入れながら指揮をするんだそうで。
どんの実演を見たとき、唖然とした。
「何ソレ、一世風靡セピア?」
「学会歌の指揮」
「…………………………無理」
「華ちゃんの言葉を借りれば、美意識が合わないって言う感じ。ま、こればっかりは仕方がないよね、俺の個人的な主観だし」
どんが学会に入会したのは、80年代の事。
日記にもあったように、若く真面目な(ちょっと妄信のにほひもする)学会員であると同時に、音楽好きのとんがった(80年代音楽雑誌風表現)青年でもあった。テクノに痺れ、パンクに燃え、サブカル全盛の時代を走り抜けた男である。
そんな時代の中で培われた彼の美意識はどうしても学会歌の指揮を拒否し続けたという。
「でも、会合でずっとやってきたんでしょ」
「だって、やらないわけにはいかないし」
「ダメじゃん。トンガリが足りないんじゃないの?」
「………」
当時の学会仲間で、バリ活動家の2世の友人がいたそうなのだが、周囲が退くぐらいの活動家ぶりを発揮するのに、その人もやっぱり学会歌の指揮だけは拒否していたという。
それから20年近く、今でもどんは「学会歌指揮苦手?」と言う。
でも、何がスゴイって20年近くたっても学会歌の指揮の形が変わっていないということである。
トンガリだかファジーだかバブルだかくうねるあそぶだか(順不同)時代は変わっていくのに、スタイルは全く変わっていない(どん談)学会歌指揮スタイル。
「進化の止まった組織なんですね」
「ほっといてくれ」
どんと同じ、または下の世代は、「実は学会歌の指揮、やりたくねーよ、ダサイよ…」
なんて本音を隠している人は多いかもしれない。
それでもそのスタイルが残っている理由はなんだろうか。
どんは「年配の学会員が喜ぶから」なんてことを言っていた。
あのスタイルが残る理由なんて、かつてあのスタイルで学会員を団結させて来たから、これからも団結させられるだろう、なんていう時代感覚のズレた上層部の意向だったりして。
人の価値観は変わるのに、学会の中は時間が止まっているようにも感じるが。
聖教新聞も、あの古くさい文体も、そうかもしれない。
若年層学会員の活動離れがあるということだが、離れる理由はハードな活動よりも生活を優先するとか、2世3世が親の敷いたレールを通らないとか、そういった事以外にも、古くさくてダサイからついていけないという単純明快な理由があるのではないかと、思ってしまった。
しかし、視点を変えて考えてみると、むしろ、学会全体(特に男子部)から漂う、その独特な雰囲気は一種の伝統ではないか。
疑問を挟むとか、現代風にアレンジするとか、そういう以前の問題で「そういうものなのだ」という気持ちで継承していく伝統に違いない。
で、やっているうちにハマってしまうとか?
で、そういうのも思考停止と(以下略)
そんなわけで、本気で楽しいのか、思考停止か、はたまたダサさを我慢しているのか、ダサさが快感に感じられる域まで極めてしまったのか、仕方なくやっているのか、理由は様々なれど、結局、独特な伝統を受け継いだ人々が集まる男子部会合。
それに若さ故の情熱とか勢いとかが加わり、独特な空気が生まれるらしい。
そしてどんがまたぼやく。
「オジサンの俺にはついていけない…」
またか!学会歌に引き続き、またなのか!
そういうわけで、どんの「学会で苦手なこと その2」。最近の男子部の空気。
「例えばどんな感じ?」
と聞くと、うーーーーーん、と考えて、どんが出した答えは。
「ゲストやアナウンサーに強く同意を求める世界陸上でのO田U二が集団でいる感じかな」
「……………熱いな(ウザイな)」
「オジサンには、その若さが気恥ずかしいんだよ。若い頃の自分を見ているようだし」
と、選挙のおかげで壮年部行きがまた延びたどんが呟く。
結局のところ、どんの価値観と学会の独特な雰囲気が合わないだけじゃないかと思うのだが。
どんよ、それを認めろ。
「辞めちゃえよ」
「嫌だ」
「♪辞めちゃえ辞めちゃえ♪」
「ソーレ」
「♪辞めちゃえ辞めちゃえ♪」
「あヨイショ」
とかなんとか言って、会合に欠席するでもなく、そんな世界陸上のO田U二状態と同化してるくせに。
若かった君の熱いパッションを思い出して反旗を翻してみないかい?
お前さんの美意識は、まだとんがってるのさ。
目を反らして世界陸上のO田U二状態集団に同化してちゃダメだ。
「次から、学会歌指揮をやるときは、ヒップホップとかR&Bな感じに勝手にアレンジして踊りながらMCを…」
「……………それを俺にやれと?」
金曜ロードショーで「猫の恩返し」とともに「ジブリ短編集」として放送されたものだ。
ジブリがCHAGE&ASUKAの曲にアニメーションを制作、「ジブリ実験劇場」と銘打たれ「耳をすませば」と同時上映だった。
原作を漫画で読んでいただけに「耳をすませば」の出来にどうしてもどうしても納得がいかず、よけいに「On your Mark」の良さが際立っていたように感じていた。
同様に、当時私の周りでは1時間以上あった「耳をすませば」よりたった5分の「On your Mark」の方が評判が良く、10年たった今、私の周りの人間のラインナップは変わっているのにやっぱり「On your Mark」が良いと皆が言う。
ストーリーは単純明快にもかかわらず、感動したのは、設定や世界観がしっかりと描かれいることと、やはり音楽の持つ力だろうか。
純粋に良い曲なんだよね、「On your Mark」。アレンジも良いんだよね。
どんと2人で観て、2人で「いいねえ」なんてしんみりしていた後、どんがASUKAの声真似をして歌い始めたのは萎えたけれど。
今日は、そんなどんの「学会で苦手なこと」の話。
例え好きで所属していても、嫌なことや苦手なことがある(仕方なく所属しているなら尚更だが)。
どんは「学会歌の指揮」が苦手らしい。
指揮といっても、指揮棒を持ち、時に優雅に時に激しく…というような指揮では決してない。
応援団よろしく三色の扇子を振り回し、時に「ソーレ!」などの合いの手を入れながら指揮をするんだそうで。
どんの実演を見たとき、唖然とした。
「何ソレ、一世風靡セピア?」
「学会歌の指揮」
「…………………………無理」
「華ちゃんの言葉を借りれば、美意識が合わないって言う感じ。ま、こればっかりは仕方がないよね、俺の個人的な主観だし」
どんが学会に入会したのは、80年代の事。
日記にもあったように、若く真面目な(ちょっと妄信のにほひもする)学会員であると同時に、音楽好きのとんがった(80年代音楽雑誌風表現)青年でもあった。テクノに痺れ、パンクに燃え、サブカル全盛の時代を走り抜けた男である。
そんな時代の中で培われた彼の美意識はどうしても学会歌の指揮を拒否し続けたという。
「でも、会合でずっとやってきたんでしょ」
「だって、やらないわけにはいかないし」
「ダメじゃん。トンガリが足りないんじゃないの?」
「………」
当時の学会仲間で、バリ活動家の2世の友人がいたそうなのだが、周囲が退くぐらいの活動家ぶりを発揮するのに、その人もやっぱり学会歌の指揮だけは拒否していたという。
それから20年近く、今でもどんは「学会歌指揮苦手?」と言う。
でも、何がスゴイって20年近くたっても学会歌の指揮の形が変わっていないということである。
トンガリだかファジーだかバブルだかくうねるあそぶだか(順不同)時代は変わっていくのに、スタイルは全く変わっていない(どん談)学会歌指揮スタイル。
「進化の止まった組織なんですね」
「ほっといてくれ」
どんと同じ、または下の世代は、「実は学会歌の指揮、やりたくねーよ、ダサイよ…」
なんて本音を隠している人は多いかもしれない。
それでもそのスタイルが残っている理由はなんだろうか。
どんは「年配の学会員が喜ぶから」なんてことを言っていた。
あのスタイルが残る理由なんて、かつてあのスタイルで学会員を団結させて来たから、これからも団結させられるだろう、なんていう時代感覚のズレた上層部の意向だったりして。
人の価値観は変わるのに、学会の中は時間が止まっているようにも感じるが。
聖教新聞も、あの古くさい文体も、そうかもしれない。
若年層学会員の活動離れがあるということだが、離れる理由はハードな活動よりも生活を優先するとか、2世3世が親の敷いたレールを通らないとか、そういった事以外にも、古くさくてダサイからついていけないという単純明快な理由があるのではないかと、思ってしまった。
しかし、視点を変えて考えてみると、むしろ、学会全体(特に男子部)から漂う、その独特な雰囲気は一種の伝統ではないか。
疑問を挟むとか、現代風にアレンジするとか、そういう以前の問題で「そういうものなのだ」という気持ちで継承していく伝統に違いない。
で、やっているうちにハマってしまうとか?
で、そういうのも思考停止と(以下略)
そんなわけで、本気で楽しいのか、思考停止か、はたまたダサさを我慢しているのか、ダサさが快感に感じられる域まで極めてしまったのか、仕方なくやっているのか、理由は様々なれど、結局、独特な伝統を受け継いだ人々が集まる男子部会合。
それに若さ故の情熱とか勢いとかが加わり、独特な空気が生まれるらしい。
そしてどんがまたぼやく。
「オジサンの俺にはついていけない…」
またか!学会歌に引き続き、またなのか!
そういうわけで、どんの「学会で苦手なこと その2」。最近の男子部の空気。
「例えばどんな感じ?」
と聞くと、うーーーーーん、と考えて、どんが出した答えは。
「ゲストやアナウンサーに強く同意を求める世界陸上でのO田U二が集団でいる感じかな」
「……………熱いな(ウザイな)」
「オジサンには、その若さが気恥ずかしいんだよ。若い頃の自分を見ているようだし」
と、選挙のおかげで壮年部行きがまた延びたどんが呟く。
結局のところ、どんの価値観と学会の独特な雰囲気が合わないだけじゃないかと思うのだが。
どんよ、それを認めろ。
「辞めちゃえよ」
「嫌だ」
「♪辞めちゃえ辞めちゃえ♪」
「ソーレ」
「♪辞めちゃえ辞めちゃえ♪」
「あヨイショ」
とかなんとか言って、会合に欠席するでもなく、そんな世界陸上のO田U二状態と同化してるくせに。
若かった君の熱いパッションを思い出して反旗を翻してみないかい?
お前さんの美意識は、まだとんがってるのさ。
目を反らして世界陸上のO田U二状態集団に同化してちゃダメだ。
「次から、学会歌指揮をやるときは、ヒップホップとかR&Bな感じに勝手にアレンジして踊りながらMCを…」
「……………それを俺にやれと?」