幹部様がクリスマスイブに会合をやりやがりました。

どこぞの組織で熱心なカテゴリに入る皆様は(ダイレクトに言うと妄信)、「フン!信仰心もないのに邪宗の祭りに浮かれるなんて」と鼻であざ笑うだろうが、今やクリスマスは日本にとっても重要な時期である。
クリスマス商戦という経済的に意義があるというだけではない。
日本におけるクリスマスというのは、単にキリスト教の行事に留まらず、普段忙しい夫婦が、家族が、恋人が、友達が、一緒に団欒を過ごし親交を暖める日だと思っている。
しかも土曜日。
するでしょパーティー。かっさばくでしょうローストチキン。美味しいでしょうケーキ。楽しむでしょう。

がしかし。我が家という非常に狭い地域では「創価vsクリスマス」の戦いに、あっさり決着がついてしまった。
幹部様がクリスマスイブに会合をやりやがったおかげで。
なんかね、急に決まったんですって。このところの寒波で、いろいろと予定がおかしくなって、会合やら会議やらなんやらかんやらが中止になったり延期になったんですって全国的にだそうけど。
そんでもって、イブにすることにしたんですって。

さあ着任。誰が行くか、各地区揉める揉める。そりゃそうですよ。普通に皆、予定が入ってますよ。
そりゃ熱心なカテゴリに入る皆様は(ダイレクトに言うと妄信)、「こんな日に予定が入っているなんて!」とお怒りだろうが(ああ怒っとけ怒っとけ)、熱心なカテゴリに入ろうが入るまいが、年末の土曜日ってだけでも何かと忙しい人はいるし、普通に楽しみたい人はいるし。
そんなわけで、どん、名簿を見つつ頭を抱え。優先的に既婚者と彼女持ちを外して行った結果。
どんの地区からは責任者のどんと、彼女のいない若手創価班が着任に出ることに。

「クリスマスイブさ、着任に出たら怒る?」
台所に立っていた私に、どんは恐る恐る声をかけた。
「…………消えろ」

とりあえず、「その幹部は自分とこの家庭がバラバラだからって、部員の家庭を巻き込みたいのか」とか「キリスト教に対抗しているつもりか小賢しい」とか「学会員は誘導がいないと駐車ひとつもまともに出来ないのか(小規模会合にも創価班を着けたがる傾向があるらしい)とか「iBookを買ってくれるのなら良い」とか「会合責任者の連絡先を教えろ!絶対物申す!」とか「その日がどういう日なのか判って会合するのか、常識と思いやりがなさすぎる」とか「この寒空の下に立ちっぱなしってアンタこないだ風邪引いたばっかやろ」など悪態は一通りついたのだが、一番行きたくないのはどんである。
寒空の下、華やかな街、住宅街の民家イルミネーションの元、駐車場整理。
考えただけでサムい光景。
板挟みにしても気の毒なので心が広い私は、新婚家庭の貴重な時間を学会様に譲って差し上げることにした。
(この借りは大きい)

そして昨日、イブ当日。
私は張り切って休日出勤してやった。…まあ、どのみち私もイブに仕事しなければならなかったのだが。
そんなわけで、同じようにイブに働く羽目になった多忙な同僚達に対しては、張り切ったフリをしつつ、実は不機嫌に働いた。
夕方には会社を出てスーパーへ。
華やぐ店内はしゃぐ買い物客の間を殺伐とすり抜け、酒と肴になるような総菜を買い込む。
ピザやパーティーフードの宅配バイクを追い抜かす勢いで自転車を漕ぐ。ケーキ屋は無視である。
着任がある日は食事は作らないという約束をしているし、深夜帰宅するどんに合わせてケーキなんぞ食べていたら、体型がサンタクロースになる。
そして殺伐とした空気を漂わせて帰宅をすると、一人宴会の支度をして自分の部屋に直行。
机の上にスーツを着て七三ヘアスタイルのサンタが置いていったらしいポールスミスの紙袋が置いてあるが、嬉しいは嬉しいんだが物より思い出。あのCMは正しい。
ところで、iBookは?Power Bookでも良いんだけど。
私は鬼なので、どんへのプレゼントは用意していない。創価学会員にクリスマスプレゼントは必要だとでも?
そうなのである。実はキレっぱなしなのである。既に「役職降りる宣言」をしているのだしどんを板挟みにしても仕方がないのは十分承知なのだが、私はずーっとキレているのである。
クリスマスと盆暮れ正月は勘弁ならない。
加えて、どんは12月の休日を全て着任や学会の用事に割いている。もちろん平日の夜もである。
学会に対してキレっぱなしである。
とりあえず、ポストの中に突っ込まれていた新年勤行会のチケット2枚(何故2枚?え?私を招待してくれると?いらねえよ)をゴミ箱に突っ込んでやった。これでもかと捨ててやった。どうせどんも帰省するし。
聖教新聞の名誉会長の顔に鼻毛等を盛大に落書きをしておいた(仏罰上等)。これでもかと書いてやった。
低次元上等。いいんです、どうせ低次元な人間ですから私は。

話を戻す。
自分のために買った「スラムダンク あれから10日後」DVD(昨年行われた、バスケ漫画「スラムダンク」単行本売り上げ1億冊突破記念のイベントDVD)を見ながら一人宴会。
[この先は勝手に語りますので興味のない方は飛ばしてください]
そんでもって、名場面集の三井の「先生、俺、バスケがしたいです」のセリフで泣く。
あれからイベント会場である神奈川県三浦市の廃校の黒板に描かれた山王戦から10日後の登場人物達の漫画に泣く。
花道は泣かせる。あの馬鹿さ加減が愛しいのである。酒も手伝って泣かせてくれるわけである(泣き上戸ではある)。なんか違う理由で涙を流しているような気もしなくもないが、とりあえずスラムダンクを読んでいた頃の感動を思い起こして鳥肌を立ててみる。(私の中の三大少年漫画は「機動警察パトレイバー」「スラムダンク」「キャプテン翼」)
そうこうしているうちに9時になったので、テレビに切り替える。クリスマス音楽特番を見るのである。
しかもしょっぱなから学会員。SING LIKE TALKINGの佐藤竹善さんはとても好きなボーカリストなのだが、こういう日は見たくなかった。コブクロと一緒に、山下達郎の「クリスマス・イブ」を歌っている。そりゃそうだ、きっと君は来ない。着任してるから。
[勝手に語り終了]
ああ、楽しいなあ。
11時になったので、寝てしまうことにする。
うとうとしていると、スーツに七三のサンタがやってきたが、見なかったことにする。
「一緒に着任した別の地区の創価班がやたらと『池田先生のためにも無事故で』を連発していて怖かった」という感想を教えてくれたが、「それがアンタのいる世界」と切り返しておく。
「今日の会合自体、参加する人が少なかったよ……」という報告には、「当たり前じゃ、幹部様も現実を思い知れ」と毒を吐く。
なんか謝っていたが、寝てしまうことにする。

物より、思い出。
あのCMは正しい。両親に何をもらったかよりも、両親と出かけたり旅行に行ったときのほうが記憶に残っている。
そういう楽しい記憶を残したいと願い、クリスマス・イブに夫と団欒をしたいと願うことが、夫を困らせ板挟みにするワガママになるとは。
恐ろしきは創価学会。

本日。
朝からどんがしょぼんとしているので、ケーキの売れ残りを買ってくることにする。


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追記

とはいえ、今日はクリスマスで。今日を団欒にしたって良いわけで。
ケーキを買って、どんの好きなカレーを作っていたらば。
どんが何か用事があったことを思い出したらしく「すぐ戻る!すぐ戻るから!」と謝りながら会館へ出かけていってしまった。


…………………(怒)