数日前。
夜桜を見に行く予定だった。
午後8時前、残業を終え帰り支度を始めた私の携帯電話が震え、メールの着信を告げた。
「title:ごめん 本文:緊急事態発生、帰宅10時頃」
訳すると、今日の夜桜見物、キャンセル。
どんからである。
折り返し電話をかけようとするも、すでに電源が切られた後。
明確な理由も告げず、追求から逃れるが如くの電源オフ。
その対応、その逃げ方、創価学会の用事だ。

十数分後、私は一人で商店街のインド料理店にいた。
帰って料理を作る気力もなかったし、最初から外食の予定だった。
場所も店も相手の不在も予定外ではあるが、外食だけは予定通り。
誰かを呼び出そうにも、どうせ仕事か団欒か遠方か。
一人で酒を飲みながら、インドカレーのセットを食すという、おおよそ治りかけ蕁麻疹にも胃にも悪影響極まりない行為をする。
それでもって、タイカレーにすれば良かったと、変な後悔もしてみたりする。

思えば、一時が万事、こんな調子だ。
付き合っている時は、まだ良かった。
結婚が決まると、付き合っている頃より重大度の高い行事が(金銭が関わったり相手のいる行事)発生する。そこに創価学会様はぶつかってくるのである。
私達は式や披露宴はせず、結婚アルバムをゴージャス(モデル撮影並の装備で市内ロケ敢行w)に制作するというイベントだけをしたが、ドレスを選ぶのにもどんの「学会の用事が後に控えているから」という言葉に焦りながら選び、納得いくドレス選びも他店を見て回ることも出来なかった。
おそらく、普通に披露宴を敢行しようとしたなら、打ち合わせも準備も学会様の用事と重なり、凄まじいことになっていただろう。
写真スタジオのスタッフさんの「式を挙げられないのであれば、せっかくですのでロケ地に教会を組み込みましょうか?」という定番ロマンチックシチュエーション満載(笑)の提案に食いつきたいのを我慢して(爆)、私はどんの信心を優先して教会を避けていただくようお断りするなどこっちはいろいろ考慮したのに、こちらのドレス選びが学会の犠牲になるとは、いやはや。
「結婚のイベントってこうあるべきハート小さい頃からの夢なのハート」という結婚ドリームを持っているような女の子であれば、耐えられなかったと思う。理想の結婚イベント像がそこまで強くない私が今でも根に持っているくらいだから(笑)
両実家への帰省も、学会の用事で早く帰らなければならなかったり、予定が流れたり、出先で容赦なく電話がかかってきたり。
その都度その都度、気を遣うどん、ニコニコと「気にしないで」と嘘をつく私。
正直、疲れてきた。嘘もつけず、苛立ちを顔に出してしまうようになった。
最近では、学会の用事よりこちらの用事を優先してくると、「どんの代わりに誰かが着任に…ということはその人の家族や友達や恋人が犠牲に…?」とか「私は妻だからという理由だけで、どんの自由を制限しているのでは?」とか「無理して時間とらせちゃったかな?」などと思ってしまい、逆にこちらが気を遣ったりしてしまう。
オイオイオイオイ。毒されて来ちゃったよ。

カレーセットは食べきれなかった。胃が小さくなっているのか、一人の食事は食が進まないからなのか。
店員さんの親切で、お持ち帰りとなった。
半分以上残っている。学会活動から帰ってくるどんの胃袋に消えるだろう……そこがいけないのか?甘いのか私は。
もっと鬼嫁ぶりを発揮しないと、この先の人生に大きく関わるのではないのか?
現在、全く予定はないが、子どもが出来たらどうする?
妊娠中、出産、育児、夫のどんがいなければならない肝心な時に学会様のご用事でどんがいないという事態も起こりうる。
子どもが育っていくうえでの行事に父親が学会様のご用事でいないという事態も起こりうる。
すくすくと育てばいいが、病気したら?急に具合が悪くなったら?私にも何かあったら?
どんは時間を作る、家族を優先させる、と言ってはいるものの、学会がそうはさせてくれず容赦なく創価班の用事を与えてくれることは実証済みである。スケジュール通り、スケジュール外関わらず。
子どもや人間の体調が、スケジュール通りに動くはずはなく、確実に私が一人で乗り切る局面が増えてくるはずだ。両親舅姑共に他県在住、頼りにはできない。予定がどうなるか分からない創価な父親をあてにせず、いないものとして考えた方が良いってことか?
オイオイオイオイ。結婚してるのにシングル(+ワーキング)マザーか?

………飛躍しすぎた。

どんはドレスのことも教会ロケのことも知らない。私の感情の揺れも知らない。
ま、言ってないし。
負担になるだろうと、気を遣うだろうと、黙っていたのだ(というか、いちいち虐めても仕自分が惨めだし)。
しかし、そういう仏心(笑)が仇になっている気もしている。そういう私の態度と、頼まれれば断れないどんの責任感に、学会がつけ込んでいるような気がしてならない。

そろそろ「後がないぞテメエ」と鬼嫁度を加速してもいいんじゃないのか?
いやいや、ルームメイトだとスッパリ割り切り、自分一人だけの予定をたて、一人の時間を楽しみ続けるという手もある。
それぞれ収入もあるし、生活費折半だし、養われていないし、割り切るのは簡単だ。
簡単どころか、自由に出ていける。え、離婚?
オイオイオイオイ。新婚半年の発想じゃないぞ、コレ。

家に帰ってブログを見ると、祥子さんより「家族で花見をという学会指導が出ているらしい」とタレコミが。Freeさんのブログによれば学会CMも家族がテーマらしいし。
オイオイオイオイ。喧嘩売ってんのか。ゴルァ!
創価学会のせいで家族で花見もままならんわ。ゴルァ!
そんな指導かましてCM作るんだったらな、会合無くせ、小さい会合にいちいち創価班着任さすな、ゴルァ!

実は新婚旅行はまだだ。
ここまで来ると、どう予定をたてていいのか分からない。
どんの学会仲間は「新婚なんだから、遠慮しないで楽しんでおいでよ」と有難いお言葉をかけてくださるそうなのだが。
オイオイオイオイ。遠 慮 さ せ て る の は ど な た で す か ?
ついでにGWの予定も白紙だ。
風の噂によると、GWの前半だか後半だかに学会様が会合をするらしく、それの着任に会館に来やがれと言っているらしい。
それにどんが呼ばれるかは分からないが、GW中家族や友達恋人との行楽の予定を犠牲にする創価班がこの地区に確実にいるということである。
オイオイオイオイ。一 家 和 楽 っ て 家 庭 崩 壊 の こ と で す か ?
とりあえず、創価学会と公明党は、家族だとか少子化だとか語る資格ナシ。
GWは私一人用の計画たてよう。

家族や夫婦は一緒に、と考えないほうが気が楽かもしれない。
結局のところ、個人が個人の時間をどう楽しみどう生きるか、を考えた方が効率的なのでは、という気がしている。
惚れただなんだという感情がそうさせないわけだが、それはそれ。
学会に振り回されないために、最初から諦めて個人の生活の充実を重んじた方が、精神衛生上ラクのではないか。
特に創価学会員を伴侶に選んだのなら。

家に帰ると、どんも帰宅したところだった。
案の定、学会の用事だった。着任に来られなくなった人の代わりにシャトル(着任予定の人が来るまでの代行着任)で着いたとのこと。
「誰かに攻撃されるわけでもないのに、ずいぶん厳重な警備でいらっしゃいますこと」
と嫌味をかますと、シュンとしてしまったが、テイクアウトのカレーを渡すと、怒っていないと思ったのか嬉しそうに話しかけてきた。
オイオイオイオイ。甘いんだよ、お前。深刻さが足りないんだよ。
寝室の自分の布団をズルズルと自室に移動させる。
「えー?またかよ?」
「貴様に不満を言う資格はない!」
不満そうに声をあげるどんをビシッと制す。

仕事だ家のことだと追われて出来なかった作品制作。これを期に再開しよう。気分転換にもなるだろ。
それとやっぱり、これからの人生にも関わってくるし、学会のことは対策立てよう。
ついでに、無責任なCM流すな!って学会に苦情入れてみようかな。
なんだか、面倒くさいなあ。

でも、これ、学会員同士の結婚でも、同じような問題起こるだろうな?。

それでもって翌日、夕方。
再び携帯が震えた。
『title:ごめん 本文:ごめん。今日帰宅予定11時。ごめん』
オイオイオイオイ。い い 加 減 に し ろ よ 。